霊柩車について

さんま&所の大河バラエティという番組をなんとなく見ていたら、「最近の霊柩車は派手な装飾がなくなってシンプルになった」みたいなことをやっていた。そういえば霊柩車って最近見かけないかも。
録画してないからうろ覚えだけど「死」を目の当たりにしたくない、身近に感じたくないという要望が多かったから、というのが、パッと見霊柩車に見えないシンプルなものになった理由らしい。
 
ちょっと怖いなって思った。
 
子供の頃霊柩車を見たら親指を隠していた。見たら自分も死ぬけど親指をかくせば大丈夫だということになっていた。死ぬことはこわいことだから、死にたくないから、子供たちはみんな親指を隠して通り過ぎるのを畏怖の念を抱いて見つめていた。無常は頭でなく肌で感じていた。
  
この世に生まれたらいつかは必ず死ぬのに。
 
「死」を知らない子供が命を大切に出来るかな?
 
命には限りがある、だからこそヒトは今を生きる訳で、「死」から目をそらすということは「生」からも目をそらすことになりかねない。
 
奇麗事を言って蓋をして見ないようにして「死」への実感がない世の中で、
それでも3D画面ではヒトがバンバン死んでいくのが当たり前の世の中で、
リセットボタンを押しても生き返ったりはしないってこと、どうやって教えていくのかな。
 
人生いかに生くべきか、
なんて考えることも「死」あってのたまものだと思うんだけどな。