別冊宝島・・・ 

これって、音楽誌が書かないと銘打ちつつも、既出の音楽誌のインタビューを元にして繰り広げられる「又聞き論」てんこもり。中込智子やシライユタカは別として、大概はスピッツをちゃんと聞いたことがないんだろうなあというただのライターか、好きすぎて客観的になれないファンのどっちかによる、今までに散々語られてきた「ロックでポップ、センチでエッチ、リトルでビッグ、キュートでタフ」なスピッツ像だった。
 
勝手な連想を繰り広げることによって新たな発見もしくは意外な一面を探る、という当初の雑誌のスタンス(と勝手に思っているのだけど)から随分ズレてきて、「誰もが書く」論評になりつつある感じ。webの普及による1億総批評家時代には太刀打ちできなくなってきているんだろう。筆者紹介の欄に「誰も書かないシリーズが今号でお休み」とあったのにも納得。記念すべき最後(一応)を飾るのが何故スピッツなのかは分からないけども。
 
個人的に特筆して面白かったのが、面白いっちゅうか笑えたのが、あえてバカっぽい口語体をとることによって痛さをカバーすることに成功している「マサムネ君のを語る」キムラミサク論。貴女にベストオブ痛いブリーダーの称号を進呈したいッス。自分もたいがい痛いからその気持ちは良く分かる(笑)。まあでもやっぱりお母さんよりは恋人になりたいけどね!(痛)
 
それと齋藤奈緒子による「恋したいから犬を飼う」ブリーダー心理論も言い得てる。最初にアタシにスピッツを強力プッシュした子がまさにそうだった。
 
あとはー。ネット情報にはかなりうといアタシでも存じ上げているほどの有名人さんも登場のファン座談会・・・・はちょい微妙だったかなー。ライブマナーに関する認識が一般とかけ離れてる気がしたりしなかったりしますですよ。うがった見方だけどもーそんなにいい人が多いとは言えないと思うしー。全肯定で周り全く見ないというかーんー内輪で大円団っていう気持ち悪さがースピッツファンの傾向としてあったりなかったりしますからー(歯切れが悪い)。ええ勿論自分含めてですよ。
 
村上隆(笑)。読ましてもらっている超有名「町山智浩アメリカ日記」の影響を受けるまでもなく、憎むっちうかどうでもいいっちうか、アメリカ人(のオタク)ってほんと阿呆で間抜けだなー、そんでその逆輸入をありがたがる日本人てバカだなー、と思うくらいかな。そういうのを抜きにしてもロクロク星人てかわいくないし。どうでも良い存在としてスルーしていきたい所存。
 
それにしてもメンバーについての記述がほとんどないっていうのはすごいある意味潔いね。