「SMILE/スガシカオ」

久し振りに声に感電というか。
 
シカオ好きの友達が「シカオちゃん変わっちゃったからな・・・」とシカオ離れしてる。確かに変わったかもしれない。変わる=成長ってこともあるかもしれない。ファンの期待と違う方向に行くことも本人には必然かもしれない。そういうのは分からないけどこのアルバムはかなりの傑作。んでPCに向いながらリピートしてたら、何回目かに「?」となる部分があって手を止めた。聞き間違いかな?まいいや。そしてまた回ってきて、やっぱりそこで反応。
 
「君がぼくの友達の弟でさえなければ・・・」
 
歌詞カードを読んで泣きそうになった。ただでさえ片思いはつらくて不安で不安定なものなのに、その相手が同性だったら。その不安やプレッシャーはどれだけのものだろう。当たり前の、好き、という衝動なのに。
 
シカオちゃんの描く世界はいつでも、どろりとした欲望や妄想は当たり前だと、願いや祈りというのはそういうもんなんだと、人間の現実というものをあっさりと言い放って。だからこそ共感を呼ぶのだけど。
 
でもこの“はじめての気持ち”の主人公は、ピュアな迷い子のようで抱きしめてあげたくなる。大丈夫だよ、そんなことない、愛する気持ちはどれも一緒だよ。
 
「こんな気持ちが 踏みにじられませんように」
作家としての彼の才能に脱帽。人の痛みが分かるヒトに、私もなりたい。